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TEDxKids@Chiyodaで印象に残った5人のスピーカー

NHKでも「スーパープレゼンテーション」という番組で紹介されるなど、日本でも注目度が上がってきているTED

そのTEDの精神を受け継いで、世界各地の有志が独自のカンファレンスを企画運営するのがTEDx。
私の周りでも地域や大学といった単位でいろいろなTEDxが開催されるようになってとっても気になっていたのですが、先日TEDxKidsで初めて参加することができました!

会場は3331 ARTS Chiyoda
昨年夏に「すこやかからだ塾」で毎週通っていたのですが、今回は初めて体育館に足を踏み入れました。
3331 Arts Chiyodaは、廃校になった中学校の校舎を利用して作られたスペースで、体育館もバスケットのゴールがあって前方には舞台があって…、というあの懐かしい体育館そのもの!
そこに、私たちの背よりも高い椅子とテーブル、巨大な靴や帽子やコートなどなど、小さな子どもの目線で見る世界を感じさせる、TEDxKidsならではの装飾が施されていてとても素敵な空間でした。

親子で来ている人が多く、スピーカーの立つ舞台の目の前は子どもたち専用のスペース。
マットの上や子ども用の小さな椅子に座って、あるいは自由に動き回りながら、スピーカー、パフォーマーのプレゼンテーションを楽しむことができるようになっていました。

当日のプログラムは総勢19組のスピーカー、パフォーマーが登場し、10時から18時(実際には18時半くらいまで伸びた)という長丁場。
大人の私でも「そんなに長いの!?」 という印象で、子どもたちはなおさら耐えられないんじゃないかと思ったのですが、彼らも最後まで楽しんでいる様子だったのが驚きでした。途中で大人とは別会場で子ども向けワークショップも開催されるなど、運営上の工夫も素晴らしかったのだと思います。

印象に残ったスピーチ

19人のスピーチやパフォーマンス、どれも楽しみや驚きやインスピレーションをもたらしてくれるものでしたが、その中でも個人的に印象深かった5名のスピーチを紹介します。

オーサグラフ開発者、建築家 成川肇氏

ファブラボ ジャパン代表 田中浩也氏

人工知能「ボナンザ」開発者 保木邦仁氏

「オーサグラフ」という新しい世界地図開発した鳴川さん、ものの修理・改造に新たな可能性を見出す田中さん、コンピューター将棋プログラム「ボナンザ」を開発した保木さんのスピーチからは、以下の2点を強く印象づけられました。

  • 新しい価値を生み出すタネというのはそこら中に転がっていて、それに気づけるかどうかが大きな分かれ目になる
  • 手を動かして作ることの大切さ

鳴川さんは、440年前に作られた「メルカトル図法」という方式の世界地図をいまだに使い続けているのはどうなのか?というところが、新しい世界地図を作る出発点になったとおっしゃっていました。「地図」に対して問題意識なんてもったことがなかったので、その着眼点にびっくりです。
そして、「オーサグラフ」は高度な計算によって実現しているけれども、最初は紙を切ったり貼ったりという工作をしながらその原理を考えたとのこと。
「図画工作は指を使う数学なんです」という言葉になるほど〜、と膝を打ちました。

田中さんは、すぐにものを壊してしまう子どもだった。壊そうと思っているわけではないのに、何かのはずみで壊してしまう。
そんな田中少年にご両親は「その性格を治すのは無理だから、壊したものを修理できるようになりなさい」と工具を渡したのだそうです(なんて素晴らしいご両親!)。
そのときから、ものを壊しては修理するということを続けてきた田中さんは、修理をすることの利点のひとつは物のしくみが理解できて愛着がもてるようになることだと言います。
そうやって様々なものにじっくり向き合ってきた経験が、今の田中さんを形作っているんだなぁと感じました。

保木さんは、元々は化学の研究者で、トロント大学で研究員をしていました。
同じ研究生活でも、日本と欧米では時間の流れ方が違う。トロントにいた時には時間がゆったりと流れているようで、そんな余裕のあるときにコンピューターチェスのことを知り、興味を持って調べ始めたのが、将棋プログラムに着手するきっかけになったそうです。
保木さんがずっと日本にいたら、ボナンザは生まれていなかったかも…。自分のアンテナにひっかかったことをスルーしないでじっくり見てみる、そしてやりたいことができたらやってみる、そんな時間の余裕や行動の自由の大切さを考えさせられるエピソードでした。

「ピースボート 子どもの家代表」 小野寺愛氏

ピースボートで世界初の船上のモンテッソーリ保育園を作った小野寺さん。
ピースボートに乗った子どもたちは、世界一周しながらパレスチナ難民キャンプの場所にも行きますが、そこで彼らはとっても優しい人達に出会い、「中東=紛争・危険」というのとは違ったすごく良い思い出を持って帰るのだそう。
グローバル人材が重要とよく言われますが、そういうときはつい「グローバル競争に勝つ」という視点で考えがち。だけど競争よりも先に「グローバルに仲間になること」という視点が大事じゃないか、そんな基本的なことに気付かされました。

栗原福太郎氏(オーディションKids Talent Searchでされた12歳の参加者)

Video streaming by Ustream

TEDxKidsでは、オーディションで選ばれたふたりのティーンエイジャーも登場しました。
そのうちの一人である栗原福太郎くんは、なんと着物を着て英語でスピーチ!
彼が3歳の頃から続けているという「狂言」について、それが時代や文化の壁を超えるコミュニケーション手段としてとても有効なんじゃないかという考えを、ときおり狂言の実演も交えながら、堂々と話してくれました。
日本の伝統文化に新しい価値を見出して探求し、それを英語で魅力的に発信できる、まさにこれからの世界に羽ばたく人材、という感じで、驚きとと期待感をもたらしてくれるスピーチでした。

子どもが参加できるのってすごくいい

今回、当日参加する人たち向けのFacebookグループに入れてもらっていたのですが、そこには開催直後からいろいろな感想が書き込まれています。
特に親子で参加した方たちの、それぞれの子ども達の反応や感想が面白い。
子どもには難しいんじゃないかな、というような話からもしっかりメッセージをキャッチしていたり、自分の学校でTEDxやってみたい!という子もいるようです。

このTEDxKidsのように、活き活きと語る大人たちを見てワクワクして、何かやってみたいとむずむずしてしまうような機会、もっともっと子どもたちに与えられる世の中になるといいと思います。

なお、紹介しきれなかった当日の他のスピーチや会場様子、スタッフの方々の準備の様子などやが、TEDxKidsのFacebookページにたくさんアップされていますので、ぜひご覧ください!
TEDxKids@Chiyoda(Facebookページ)

Category:life

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