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働き方について、みんなで考えた!

OpenCUの働き方の未来はどちら?組織か?個人か?というイベントに参加してきました。
ここのところ続けて「働き方」に関することを書いてきたので、個人的にもタイムリーでしたし、会場の盛り上がりを見て、今多くの人が気になっているテーマなんだなぁ、とあらためて認識。

イベントの内容は、江口晋太朗さん(フリーランス)の司会で、フリーランス代表の米田智彦さんと組織人代表の渡邉大介さん(サイバーエージェント)のおふたりと、それぞれの働き方の変遷や働きかたについての考えなどを語った後、参加者がグループを作ってディスカッションする、というものでした。

登壇者も参加者も、個人と組織の両方の立場の人がいたため、多様な意見が出てとても面白かったです。

個人と組織、それぞれのメリット・デメリット

参加者同士のディスカッションでは、まずひとりひとりが個人と組織のメリット・デメリットを紙に書き出し、そのあとで5,6名ずつのグループを作って互いに共有し、話しあう、ということをしました。

出てきた意見の中で、私が「確かにそうだな〜」と思ったものを挙げてみます。

デメリット メリット
個人
  • 病気できない
  • オンオフの切り替えがなく、生活自体が営業
  • 大きな野望が持ちにくい
  • 決裁権がない(クライアントにある)
  • さわやかに連載が終わる
  • 「仕事」か「相談」かがあいまい
  • 先輩から学ぶ機会がない
  • ある種の人にもてない
  • 自分の意志で仕事を選べる
  • 好きな仕事に没頭できる
  • 仕事の時間とプライベートの時間を柔軟に切り替えられる
  • モードと体調に合わせて仕事ができる
  • 好きな場所で仕事できる(住んでいる所が仕事場)
  • やったらやっただけ収入が得られる
  • ソーシャルメディアで名前が出しやすい
組織
  • 時間的・場所的に拘束される
  • 誰と何をするかを自分で選べない
  • 組織の方向性や考え方が合わないと辛い
  • やったことが評価、収入に反映しない
  • “チャレンジしてない”風味
  • 勝負をしかけやすい(資金・人財・情報、ナレッジが使える)
  • (数年は)安定・固定給
  • 休める・互いにカバーしあえる
  • 人のせいにできる(一人で抱え込まない)
  • 複数の部署がある
  • タダで教育が受けられる
  • 出世や異動で視野が広がる・成長する
  • 結婚相手が見つかる、家族が安心する

いくつか印象に残ったもの(上の表で色をつけているもの)について補足します。

個人のデメリット

「さわやかに連載が終わる」は米田さんの経験に基づく面白い表現。
連載していた媒体から「お疲れさまでした〜。また機会があればよろしくお願いします!」と爽やかに終了のお知らせがくる(そして「またの機会」はあまりない)という…。
連載に限らず、今のお客さんがいつまで自分に仕事をくれるか分からない、という不安はありますね〜。

切られる原因は、自分の成果を気に入ってもらえなかったからということもあるでしょうが、担当者は気に入ってくれても会社の台所事情で打ち切りになることもあるだろうし、そこは「決裁権がない」受注する側のはがゆいところでもあります(新しい提案を持っていくとか、努力のしようはありますが)。

私が結構デメリットなんじゃないかと感じるのは、「先輩から学べない」ということ。
組織のメリットである「タダで教育が受けられる」の裏返しですが、会社で先輩と一緒に仕事している間に自然に身につけられることって、とてもたくさんあると思うんですよね。
個人でやってると、知らない間に損するやり方を続けていた…、ということがありそうです。
そういう意味で、Web上で共有される様々なライフハックとか仕事ハックとか色々なツールの使い方とかは、個人で仕事する人は時々気にしてみておいた方がいいんじゃないかなぁなんて思います。

個人のメリット

ここは説明の必要のないわかりやすい内容が多いですね。

やったらやっただけ収入が入る」は、不安定さの裏返しですが、次に出てくる組織のデメリット「やったことが評価、収入に反映しない」の裏返しでもあります。

組織のデメリット

“チャレンジしてない”風味」というのは、サイバーエージェントで就活生相手に話をすることも多いという渡邉さんならではの実感。
最近の学生さんは、「組織に所属して働く」ということを「チャレンジしていない・安定志向」という風に捉える風潮があるそうです。
確かに、そういう空気はあるかも。

また、グループディスカッションする中で出てきて一番なるほどね〜、と思ったのが「やったことが評価、収入に反映しない」という件。
成果を出しても、組織の色々な事情で評価に結びつかないとか、普段安定的にお給料がもらえる反面、すごく貢献してもその分ガーンと収入が上がるわけではない、という面が確かにあるな、と。
「そういうものだ」と思えればいいですが、納得できなかったらつらい。個人の場合は良くても悪くても返ってきた結果に納得しやすいことが多いかもしれません。

組織のメリット

人のせいにできる(抱えこまない)」は私が考えたんですが、上に書いたような納得できないことがあったとき、とりあえず「会社のせい」とか「上司のせい」とか愚痴を言ってすっきりすることができれば、精神衛生上はいいのかな、と思ったりもします。
認められなかったときにひとりで煮詰まっちゃったりする危険は、個人の方がありそうです。

複数の部署がある」は何がいいのかというと、たとえば今やっている仕事が合わないとか上司が合わないといった場合に異動することで解決できる可能性があるとか、ひとつの事業がうまくいかなくても他でカバーできれば会社はつぶれない、といった大きい組織ならではの余裕の部分です。

組織にもいろいろある

グループで話したり渡邉さんの話を聞いて思ったのは、「組織」とひとくちで言っても、その大きさや文化、時代によってもメリット・デメリットは違いそうだということ(「時代」というのは過去に組織に属していて今フリーランス、という人が、自分の組織体験を語るのを聞いてそう思いました)。

渡邉さんの話からは、サイバーエージェントという組織にいることを活かしてアグレッシブに、かつ楽しんで仕事をしている様子が感じられてとても好印象でした。

でもサイバーエージェントは大企業なので、小さい組織だと、同じ「楽しい」にしても全然違う理由が出てくるんじゃないでしょうか。
前回の記事を書いたときも、組織で働くかどうかを考えるときに「大きい組織か」「小さい組織か」は大事なポイントになると思ってそれらを分けて図にしました。

最近『ケトル』という雑誌を買ったんですが、「絶対入社したい小さな会社」という特集で個性的な会社がたくさん紹介されていて、すごく面白かったです。
企業からみた「フリーエージェント社会」で紹介した「東京R不動産」のように、フリーエージェント達が集まってひとつの組織を形作る、というような新しい会社も出てきているし、「会社っていうのも深い世界だな〜」と考えるようになった今日この頃です。

最後のトークの中で、「2回目は…」という話が飛び出しましたが、もしこのイベントの2回目があるなら、小さい組織で働く人や小さい組織を経営している人にも色々聞いてみたいです。

ケトルVOL.04
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