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いわきで日帰りボランティア

先週の土曜日、いわきに行って来ました。
Team HEAL Japan(THJ)という団体が実施している日帰りボランティアツアーに参加したのです。

これまで被災地の支援になればと笑顔311というプロジェクトで主に東京で活動をしてきたのですが、被災者のそばに行って直接支援をするということもしたいとずっと思っていました。
夏休みが終わったら現地にボランティアに行く人も少なくなるから、逆にその頃には必ず行きたい、とも考えていました。

変化するボランティアのニーズ

そういうわけで、先月『笑顔311』ともつながりの深いアースディ東京タワーボランティアセンターの短期ボランティアに参加しようとしたのですが、10月は短期ボランティアツアーが中止になりました(10月は中止。11月以降の予定は未確認)。

アースディ東京タワーボランティアセンターがボランティアを送り込んできた石巻は、これまでのように短期で人が入ってそのときできる作業をするという必要はほとんどなくなっているようです。
ボランティア参加のための説明会に行ったところ、事務局長のハッタさんが現状を説明して下さいました。
今後は仮設住宅で冬を迎える人たちのコミュニティ作りの支援が重要になってくると考えられ、そのためには長期で現地に行って(または何度も通って)住民との関係づくりができる人が必要になるとのこと。

私が話を聞きに行ったのは、ちょうどそういった長期的支援ができる方法を考え、準備している、というタイミングだったようです。

そういう話を聞いて、ますます今の被災地の状況をこの目で見てこれから自分ができることを考えたいと思ったので、まずはまだ短期ボランティアを募集しているところに参加させてもらおうと考えました。
ちょうど10月に『笑顔311』の番組にTHJのチームリーダーの因籐さんがゲスト出演してくださった折に状況を伺ったところ、まだ短期のボランティアツアーがあるということだったので、早速参加を申し込んだのです。
(因籐さんが出演されている番組の内容のまとめがこちら→第26回『+Starters』(10/13) : 被災地をメディアでつなぐプロジェクト『笑顔311』

日帰りボランティアの行程

当日は、こんなスケジュールでした。(正確な時間は覚えていないので、多少ずれているかも)

  • 朝6時過ぎ:上野駅に集合。THJで手配したマイクロバスに乗り、途中コンビニで朝ごはんなど調達してからいわきへ。
  • 9時過ぎ:にいわきの災害ボランティアセンターに到着。

    そこで活動申し込みと活動内容を確認。

  • 10時過ぎ〜: 活動場所に移動して作業。
  • 16時頃:ボランティアセンターに戻って修了手続き後、コンビニでビールなども買い込んで東京へ。
  • 22時半頃:上野に到着(道が混んでいて、予定よりずいぶん遅くなった)

小学校での木の枝や土の片付け作業

この日の作業は、いわき市立平第六小学校脇の空き地(元は畑?)での片付けでした。

おそらく地震後に校庭に落ちた木の枝や放射線量が高めだった土を、「とりあえず」という形で積み上げてあったものを、業者(又は自治体?)に回収してもらえるように、木の枝は50センチくらいに切って束にする、土は土のう袋に入れて仮の置き場に移動させる、ということをしました。

作業の様子
作業の様子です。

前日にいわき市の測定値を確認したところ0.17uSv/hくらい。福島といってもこれなら問題ないだろうと考えて行ったのですが、現地で「線量が高めの土」を片付ける、という話を聞いたときはちょっとびびりました。
マスクに長袖、長ズボンで吸い込んだり直接触れたりしないようにし、後で服や身体を洗い流せば大丈夫と言われ、覚悟を決めて作業を始めました。

これが、そのときの私の格好。TシャツはTHJのオリジナルで、赤と白から選べました。写真では分かりにくいけど、メガネもしてます。
作業のときの格好(長袖シャツ、ジーンズに、帽子、グローブ、メガネ、長靴、ウエストポーチ)

今考えると甘かったのですが、「除染」に関わる作業をする覚悟なんて全く持たずに行っていたので、最初は躊躇しました。

でも、すぐ隣の校庭では小学生たちが普通に野球の練習をしていて、応援に来ているお母さんたちがいて、すっかり日常の生活が戻ってきたような空気がそこにある。それと、10月末になっても片付いていない土や木の枝の対比をみて、短時間しかここにいない私たちだからこそ出来る作業なのかなぁ、なんて考えると、やらなきゃ、という気になりました。

お昼を挟んで3時間ぐらい作業したら、すっかり山が片付きました。
向こう側に見えるのが校舎と校庭です。
片付け後の様子

この作業に必要とされる人数よりもTHJのボランティア参加者が多かったこともあり、予定よりもだいぶ早い終了でした。

キツイ肉体労働を想像していたのでちょっと拍子抜けしましたが、一緒に作業をされていた校長先生がとても喜んでくださったのと、校庭で野球をしていた子どもたちと記念撮影したりもできたので、よかったです。

久之浜の仮設商店街

時間があったので、その後は久之浜に移動しました。
そこで、子どもたちが参加してハロウィンのイベントをやっているというのです。

訪れたのは、いわき市立久之浜第一小学校の前にある仮設商店街「浜風商店街」です。

商店街入口

商店街MAP

久之浜は、地震のときに津浪に加えて大規模な火災も発生し、商店街の店はコンクリートの建物だったスーパー以外は焼けてしまったそうです。
そんな悲劇を乗り越えて、商店街の人達が9月にオープンさせたのがこの浜風商店街。

お店のおばさんに話しかけたらニコニコしながら教えてくれましたが、行政の補助が出ることを期待しているが、待っていられないのでなんとか資金を集めて自分たちでオープンさせた、ということのようです。
商店街の人たち、すごいバイタリティだなぁ、とびっくりしていたら、これまでの辛かった状況についてもぽつぽつ話してくれました。
商店街がなくなってしまったうえに、原発の事故の影響で避難のために街を出る人達も多く、とても寂しい思いをしていたとのこと。
だから、この「浜風商店街」という自分たちの場所ができたこと、そして先月から小学校が再開して子どもたちもやってくるようになったことがとてもうれしいのだそうです。

また、今回のハロウインイベントは商店街の方が、震災直後の悲惨な写真ばかり見ていると気がめいってしまう、今の久之浜の記録として子どもたちの笑顔の写真を残したい、という話をしたところ、いつも支援しているFukushima kizuna projectの人が企画してくれた、ということも教えてくれました。(Fukushima kizuna projectのブログ

震災直後の写真というのは、商店街の中に設けられた「ふれあい情報館」というところにたくさん展示してあるのです。
展示された写真

これからは、ここに楽しい思い出の写真もたくさん増えていくんだと思います。
なんといっても、その日来ていた子どもたちは本当に楽しそうでしたから。

仮装した人たち

商店街でひとしきりお話ししたり子どもたちと遊んだ後は、バスで津波被害のひどかったエリアをまわってもらいました。

家事があったという場所は家の基礎だけが残っていて、廃墟のような風景でした。

久之浜被害がひどかったエリア

商店街の人に聞いたところによると、小学校が再開したものの、街から避難して戻ってこない家族が多いのだそう。
再開した小学校に通う子どもたちも他の町に住んでいたりするので、スクールバスが運行しているのだとか。

商店街の人達は、とにかくたくさんの住民に戻ってきてほしいということでしたが、それぞれの家族の問題なのでなかなか難しいでしょう。
以前と全く同じようにとはいかないでしょうが、せっかくできた新しい商店街、お店の人たちが元気でみんなの心の拠り所で在り続けてほしいな、と思います。

ボランティアも楽しく

こんな感じで、色々難しいなあと考えさせられることも多かったのですが、全体的にはとても楽しく活動させてもらいました。

代表の村松ショーンさんの人脈で、外国の方、英語の先生、俳優さんといった関係の方が多く、だからかなりテンション高めの人たちが多いのがTHJの特徴のよう。
ハイテンションで、明るく楽しい空気で充たされている一団でした。

被災した人々のことを思うと、ボランティアが「楽しい」というのはどうなんだろう…、と思ってしまいがちですが、活動に対する真剣さと、それを楽しくやるというのは両立できること、そしてチームでの活動をうまくいかせるために、「楽しさ」はとっても大切だなぁということを学ばせてもらいました。
雰囲気の悪い団体だったら、それだけでもうボランティア行くのも気が重くなってしまいますからね。

そんなわけで初めて参加したのにすっかり楽しませてもらって、こんな気分を味わえるならTHJの活動にはまた参加したいなと思っています。