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後ろ向きに感じることも「あえて選んだ」と思えればいい

私が会社員であることをやめて一年半、学生という身分ではなくなり本格的にフリーランスで仕事をするようになってからは半年が経ちました。

会社を辞めた頃を振り返ってみて、今の自分は当時イメージしていた状態に近づいているのか? と考えると、実は全然予想外の働き方をしていたりします…。

何が予想外か。それは今やっていることのうち半分くらいは元の職場の仕事であるということ。

会社を辞めるとき、「いつかこの会社の人と仕事する機会があるかも…」という漠然とした思いはあったけれど、まずはそれと関係ないところで新しいお客さんを開拓していくつもりでいました。だから今の時点で元の職場に頻繁に通う状態になっているのは予想外だったなぁ…、と。

でもそれは嬉しい誤算です。
なぜなら、将来の理想は、新しい知識や技術も取り入れつつ、10年会社員としてやってきた経験を活かせる仕事をしている状態だったので、元の職場の仕事をいただけるということは、その理想により早く近づいていると考えられるからです。

はたから見ると、「同じ仕事してるんだったら、会社辞めなきゃ良かったじゃん」と思われそうですが、私の中では、そういう気持ちはありません。

たとえ仕事の内容が同じでも、会社員であったときと比べて今の方が、「自分はこの仕事を自分の意志でやっている」という意識が断然強く、それが自分を前向きにさせてくれるのです。

「自分が選んでいる」という意識がやる気の源

まだ細々とですが、それ以外のこともやっています。

初めて個人で仕事をする、初めての仕事に手を出す、ということでうまくいかないことや理不尽な扱いを受けてへこむこともありました。

だけどそんなときもやっぱり、「この仕事をやると決めたのは自分だ」という意識に支えられて頑張ることができています。

やる気の源は人それぞれでしょうが、私の場合は仕事として何をするかを「自分が選んでいる」という意識がとても重要なんだ、ということに改めて気づきました。

その点において、フリーランスという立場を取ったのはとても良かったと思います。

この「選ぶ」ことに意識的になることの効果について、たまたまたTwitter経由で見つけたブログに書かれていてとても共感しました。

このブログ記事では”現状を「選びなおす」エクササイズ“として、自分にはどうしようもない(選択肢がないように思える)状況であっても、無理矢理にでも他の選択肢も並べてみた上で、「自分はあえてこの道を選んでいる」と意識することを勧めています。

booknest – マネージャーのための意志決定のヒント | やる気を見つけるために、現状を「選び直す」

きっぱり断れないのは自分の弱さではなく「選択」と考えてみる

このブログを読んだ時、何年か前に読んだ『なぜあなたはその仕事を抱え込んでしまうのか?―自己変革のための問題解決レッスン』という本を思い出しました。

これは、仕事を頼まれると断れず、また人に手助けを頼むこともできずにひとりで抱え込んでしまい、ストレスをためてしまっている人に向けた本です。

タイトルの通り「なぜ抱え込んでしまうのか(=なぜ断れないのか・頼めないのか)」を心理的な面から分析し、最終的には「断ること」「頼むこと」ができる人になるためのヒントが書かれています。

こんな本を買うくらいなので、私も当時、自分が抱える仕事が多すぎることに悩んでいました。
解決策を求めて「仕事術」的な本やWeb上の記事もよく読んだものです。
そういうものに書かれているアドバイスとしては、仕事を頼まれた時の対応として

  • きっぱり断る
  • 人に振る
  • 「こういう条件ならできる」と交渉する
  • (相手が上司なら)すでに抱えている他の仕事と新たな頼まれごととどちらが優先度が高いか判断してもらう

などといったことが多いのですが、この本に出会うまでは、それができりゃ苦労しないよ、と思うばかりでした…。

「アサーティブ VS 自分を変える」?

自己啓発的な本でよく出てくる考え方で「アサーティブになれ」というのがあります。

「アサーティブ」とは自分の権利を守るために、言うべきことを冷静にはっきりと主張することができる、というような状態です。(詳しくはWikipedia「アサーティブネス」参照)

一方、最近はこの「アサーティブネス」と逆をいっているように見える、「他人のせいにせず自分が変わろう」という主張が増えている気がします。

例えばこういうもの↓

「アサーティブ」が相手に対して自分の希望をはっきり表明する態度なのに対し、上に挙げたような「自分が変わろう」という主張は、相手には期待せず自分ができる対策を打とう、というものが多いです。

言わんとしていることは分かるのですが、この「自分が変わろう」は言い方によっては我慢や自己犠牲を奨励しているように聞こえ、行き過ぎると結局はストレスがたまりそうで、私はあまり好きになれません。

昔の自分は、仕事を頼まれた時、
(「もう無理です」って言ったところで、言われた上司も困っちゃうんだろうなぁ。他の人だって忙しいんだもの。言ったって解決策なさそうだし、まあ頑張ればもう少しできないわけじゃない、睡眠時間を削ればね…)
なんて、色々先回りして考えて、モヤモヤしながらも引き受ける、という状況でした。

仕事を断れない自分はアサーティブじゃない、ダメだなぁ〜。でも自分がちょっと頑張れば丸くおさまるんだし…、なんて思いながらストレスをためている状態でした。

なぜあなたはその仕事を抱え込んでしまうのか?』は、そんな自分を少し楽にしてくれました。

なぜなら、「断らない」という選択をしてもいいんだ、ということを教えてくれたからです。

この本は、仕事を断れない、頼めない人の心理を分析し、断らない、頼まないのは何かしらその人にとって都合がいいことがあるからだ、ということを説明しています。

例えば、断ってしまうと頼んだ上司の期待を裏切り、その後会社に居づらくなるかもしれない。断らなければそういった事態は避けられる(=自分にとって都合が良い)、など。

もちろん、そういう事態は仕事を頼まれた側が勝手に想像しているだけのことで、本当は断っても会社に居づらくなることなんてないのかもしれない。でも、本人の中では断ることによるリスクがかなり高く感じられるからこそ、断るのはかなりストレスフルなことなのです。

ただし、このストレスを避けて断らなかった場合は仕事を抱えることになり、そのことがストレスに感じられたり、健康を害したりするというリスクがあります。
つまり、断っても断らなくてもストレスやリスクはある。
それを意識的に比較し、今回はどっちをとるか「選択する」、というふうに考えると、
「はっきり断れないダメな自分」ではなく、「あえて断らないことを選択した自分」と前向きに捉えられるようになります。

この考え方を知ってから、仕事を引き受けて大変だったとしても、「今回はあえて断らなかったんだ。だから覚悟を決めてやろう」という気持ちになって、断らなかった自分を責めたり、なんで自分ばっかり…、とモヤモヤしてストレスを増やす、ということが少なくなったように思います。

最近は、ちょっとギャラが少ない仕事とか、やりにくいお客さんとかに当たっても、引き受けた仕事に関しては、勉強だとか営業だとかのメリットを勘案して「あえて選んだ仕事なんだ」と思うことでやる気を保っております。

なぜあなたはその仕事を抱え込んでしまうのか?』ですが、断らないことも肯定する、というのははじめの一歩で、この本の最終的なゴールは「断れる人」「頼める人」になるための課題解決です。
その部分も非常に良かったので、仕事を抱えてしまうことに悩んでいる方には、おススメです。